主な研究設備 (実験室 114室,918室)
◆ハードウェアとソフトウェア
・高速衝撃実験を行うために,二段式軽ガス銃,スプリットホプキンソン棒,高速カメラおよび各種のセンサー類を用いています.
・数値シミュレーションを行うために,AUTODYN-2D/3D,ANSYS,LS-Dynaなどの解析コードや研究室開発のプログラムを用いています.

二段式軽ガス銃:
 
口径60mmのピストン管と口径14mmの加速管の2段構成であり,全長は約10mです.2本の管はテ−パの付いた高圧カップリング(奥方の赤色の部品)で結合されている.写真中央部のピストン管の両端は金属板(破裂板)で密閉されます.その後端部(手前側)には銅合金とプラスティックスでできたピストンを装填し,ピストンと前部破裂板の間にヘリウムガスを充填し,加速管には飛翔体を装填します.ピストン管に接続された火薬室内(右手前の赤色の容器)の火薬の爆発によって発生する高温・高圧ガスによってピストンを撃ち出してヘリウムガスを急速に圧縮し,設定圧力で破れる後部破裂板を通過した超高圧ガスによって飛翔体を超高速度に加速します.このようにして,5,000m/s以上の飛翔体速度を得ることができます.加速管と結合された真空容器(最奥端)の中で,飛翔体を対象物体(試料)に衝突させて様々な衝撃現象を調べることができます.なお,図には示していませんが,もう少し低い速度の衝撃実験には,高圧窒素ガスによって直接飛翔体を加速する単段の高圧ガス銃や,火薬の爆発力によって加速する火薬銃なども用いられます.

  
二段式軽ガス銃



スプリットホプキンソン棒:
 スプリットホプキンソン棒法は,ホプキンソン棒内を伝播するひずみ(応力)パルス波を測定し,一次元弾性波伝播理論をもとに試料の応力,ひずみを算出する方法である.一般的な万能試験機では測定できない高速のひずみ速度域において動的圧縮試験を行う事が出来る装置である.



スプリットホプキンソン棒